2000年後半
More than Mooreといわれる半導体技術、製品分野
の広がりが本格化

〜業界動向〜



  1. これに伴い競争領域も従来の高集積、微細化以外に、グリーンデバイス、GaAs、Inp、SiC等の新材料、システムアップ力、ソフトウエア、応用分野での高い専門性等がより重要視されるようになったが、 低価格化の波はこの分野でも変わっていない。
  2. 積層分野ではIC内でのTSV, Micro Bumpによる多層化、ICをそのまま多段化するSMD、SiP、POP等が進展しているが、微細化による開発コスト、制作期間をこの手法で大幅縮減、製品のコストダウン、QTATにつなげている。
  3. またパワー半導体もグリーン対策、応用分野の拡大で着実に成長している。
日経マイクロデバイス2008年2月号2)を参考に作図
パワー半導体世界ランク
ランク 企業 2006年売上M$ シェア
1 Fairchild USA 938 10.9
2 STM Italy 855 9.9
3 Int. Rectifier USA 818 9.5
4 Infenion Germany 739 8.6
5 東芝 613 7.1
6 三菱電機 572 6.6
7 Visay Intertech USA 451 5.2
8 ルネサス 366 4.2
9 富士電機 366 4.2
10 NEC 341 3.9
注.トップは欧米メーカーだが、今後は日本メーカの躍進が期待されている。
1) IDMの総合力
2) これから応用の広がるSiC power MosFETでの技術開発が順調である。
3) 電気自動車の応用が日本で加速し市場が拡大する。
データソース:日経マイクロデバイス2008年2月号2)
  1. MEMSの市場拡大も急速で各種センサ(モーション、ジャイロ、加速度、圧力、温度等)Siマイク、RFスイッチ、光通信モジュール、等で2005年の世界市場5.3B$は年率10%超で成長中である。
市場 2005 2010 CAGR
MEMS材料 0.85 B$ 0.77 15%
MEMS 装置 0.63 0.86 6
MEMS デバイス 5.3 9.9 13
MEMS System 48 95 15%
データソース:Yole Development5)のデータより作成
  1. LED市場が急伸している。特に一般照明向けに採用され始めた超高輝度LEDが伸長し従来の蛍光灯、電球に取って代わっている。2009年のLED照明市場規模は前年比+11%の7.4B$で 2013年には14.3B$と2倍に拡大するとi-Supply社は発表している。2000年後半でのLEDの伸びは常に年率10%を超えており一般照明のみならず、自動車関連、交通信号機、街路灯、携帯電話、PC等のLCD Display バックライト等に使われてきたが、今後はさらにLCD TV用を考慮すると2013年の14.3B$はむしろ低めかもしれない。製造技術の特許動向は、日亜化学やCree, Osram,台湾、韓国のメーカのクロスライセンス契約が 活発になってきており、今後は製造拠点の拡大、流動化も一層グローバル的になる。

【参考文献】
1. Ventus Consulting Inc.
2. 日経マイクロデバイス2008年2月号「パワー半導体特集」p.37
3. 岐路に立つ半導体産業 佐野 昌


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【最終変更バージョン】
rev.004 2013/5/28