1988年
1mm厚みQFP量産開始
〜パッケージング〜



1988年、鞄立製作所はモールド厚み1.0mm厚みでも、従来の厚いQFP並みの信頼性を確保できることを日経マイクロデバイスに発表した。LSI素子を搭載するダイパッド部に十文字のスリット状の穴を設けることで、エポキシ樹脂と42%Fe−Ni合金との線膨張係数差により、プリント配線基板へのはんだ付け工程での樹脂破壊現象を低減できることを見出し、応力計算上と実験値が合致することを証明した。

1.0mm厚みのQFPは、4M マスクROMなどメモリーカード向けに実用化した。その後、1.0mm厚みのパッケージング技術はDRAMやSRAMのTSOPに適用拡大されていった。

下図の左が1.0mm厚みQFPの断面写真、中央が十文字スリットリードフレーム、右が吸湿リフロー後の樹脂クラック試験のシュミレーション模式図である。


【参考文献】
内藤孝洋他;『「薄い弱い」イメージを打破した厚さ1mmのLSIパッケージ』日経マイクロデバイス、1988年9月号


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【最終変更バージョン】
2010/10/26