激論になった日米トップセミナー

 
左から日本側代表の大内淳義NEC専務、赤沢璋一富士通副社長、久保俊彦日立製作所副社長

 「フォーチュン」の記事に対して受け皿の日本電子機械工業会(当時)は抗議書簡を送るなどの対応をとったが、さらに日本側の主張を貫くべく「日米半導体セミナー」を同じ年の11月14日、シリコンバレーの一角、パロアルトで開催している。
 写真は左から日本側代表の大内淳義NEC専務、赤沢璋一富士通副社長、久保俊彦日立製作所副社長。団長格の久保氏は「一利を興すは一害を除くにしかず」という日本の古諺を引いて日本の立場を説明したが、米国側のNoyce氏らは、日本企業の“雪崩”現象的輸出攻勢、輸入関税の不均衡、政府による過度の行政指導や補助金制度などを槍玉に上げて早期の改善を迫った。
 帰国後、大内氏に会うと、「米国だってペンタゴンがどんどん金を出しているのに、日本の超LSIプロジェクトの補助金は認めない。事実は1つなのに国情、国民性が違うと、こうも見方が異なるのか」とこぼしたものだ。
(大内淳義氏提供)

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