日本半導体イノベーション50選  (T-12 1990年代)

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電子ビームマスク描画装置の開発と国産化

90年代はEtec System(米)のEBマスク描画装置(MEBES)が世界シェアの80〜90%を独占し、世界標準になっていた。1995〜1998年に超先端電子技術開発機構(ASET)を中心に、高輝度単結晶LaB6電子銃、高加速電圧(50keV)、可変整形ビーム・ステージ連続移動・ベクタスキャン、近接効果補正などの画期的な要素技術が開発された。これらを適用して、2000年にニューフレアテクノロジー(当時東芝機械)がEBマスク描画装置EBM-3000を、2002年に日本電子がJBX-3000、日立ハイテクノロジーズがHL-7000Mを開発、発売した。〜0.1μm時代に対応できる高精度・高速マスク描画性能が高い評価を得て、世界市場を日本メーカーが席巻した。今日では、ニューフレアテクノロジーが、世界のEBマスク描画装置の80%以上を供給し、世界のLSI製造に多大の貢献をしている。

JBX-3030装置写真 EBM-3000装置写真
(日本電子HPより) (東芝機械HPより)

リンク欄

SEMI NEWS 2012年No.1  P20〜P21「開発秘話:半導体用電子ビームマスク描画装置」(PDF) 参照

日本電子HP 「100〜90nm ノード対応のマスク製作用電子ビーム描画装置JBX-3030 シリーズを開発」

東芝機械HP 「0.15〜0.13μm次世代高精度電子ビームマスク描画装置」

日立ハイテクノロジーズHP 製品ニュース
「 次世代マスク用電子線描画装置を発売」

超先端電子技術開発機構(ASET)HP 「完了プロジェクト研究成果:電子ビーム直接露光技術」