日本半導体イノベーション50選  (D-1 1950年代)

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トンネルダイオードの発明 

1957年、ソニー(当時、東京通信工業)の江崎玲於奈は高濃度にドープしたPN接合の電圧・電流特性を測定中に負性抵抗特性を発見し、これが量子論で予想されるトンネル現象であることをつきとめた。この結果は同年秋の物理学会に続いて翌年6月のブラッセルにおける国際学会でも報告され、トランジスタの発明者ショックレイによって高く評価された。この業績に対して、1973年にノーベル物理学賞が授与された。
負性抵抗特性は高周波発信、増幅、高速スイッチングなどへの応用が可能なため、Ge、Si、InSbなどの材料を使ったダイオードが開発され、エサキダイオードあるいはトンネルダイオードと呼ばれた。

エサキダイオードの梱包 エサキダイオード特性図 江崎玲於奈
(江崎玲於奈氏提供)

ENCORE誌より

(ソニー提供)

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日本半導体歴史館 対象展示室

歴史館 「黎明期の人々」江崎玲於奈展示室

志村資料室 「ノーベル賞受賞第1報」

志村資料室 「不良解析が生んだノーベル賞」

志村資料室 「ストックホルムでの授賞式」

志村資料室 「特別企画 『江崎さん、おめでとう』」

志村資料室 「受賞決定前夜の超格子づくり」

志村資料室 「『超格子』誕生の聖地」

志村資料室 「江崎氏の卓抜なるアナロジー」

志村資料室 「エサキダイオードは主流に非ず(?)」

半導体産業人協会 ENCORE誌 2009年4月号 特別講演(PDF)

ウィキペディア「トンネルダイオード」