1968年
Intel 設立
〜業界動向〜


  1. 設立後のIntelは当時の革新技術であったMOS TRを用いたICに重点を置いた。
    1969年 256bit MOS-SRAM, SRAM1101を発売、それまでのBi-polarSRAMから技術 転換を果たした。また1970年 1Kbit DRAM1103, 1971年 UV-EPROM1702を発表した。
    今日のメモリの礎を築きメモリメーカとして大成功となった。ただこのリードは長く続かず、 Mostekに4KDRAMでシェアを奪われ、DRAM市場は拡大したが日本メーカの市場参入で、 1980年には市場シェア2〜3%まで急落した。そして最終的には1985年DRAMからの 完全撤退をすることになった。
  2. MPU4004の開発については、大手ではないが独自の新しい電卓の開発、販売会社で あったビジコン社と組んだことがきっかけとなった。ビジコンの与えた電卓チップの仕様 に対して、同社は電卓のみならず他のOA機器にも使えるプログラム方式LSIの開発を 目的にIntelとの共同開発を1970年2月に締結、ビジコンの嶋正利とIntelのFederico Fagginらが中心となり1971年3月までにいくつかのLSIの開発を完了した。コアとなったの がマイクロプロセッサ4004であった。Intelはこの時汎用として使えるマイクロプロセッサ の価値を認識し、初めてビジコン社より電卓用LSI設計のノウハウを取得、その後はこの 4004を自由に使えるようビジコン社より権利を買い取った。
    (ビジコン社がIntelに払った開発費$66,000をIntelはそのまま返却したと云われている)。 Intelはその後メモリに次ぐ基幹製品としてMPUを重視、8008、8080等への製品化に
    つなげた。

【参考文献】
1. 電子立国 日本の自叙伝 8ミリ角のコンピュータ NHK
→ https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2011034631SA000/?spg=P200900045400000
2. ICガイドブック JEITA
3. 岐路に立つ半導体産業、佐野昌著
4. 古典電脳物語 鈴木 哲哉著
5. シリコンバレー戦国史、井上 一馬著
6. NECの100年 日本電気株式会社著
7. http://www.intel.com/jp/intel/museum/index.htm?iid=jpAbout_intel+company_museum


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【最終変更バージョン】
rev.006 2015/6/16