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1969年
シャープが電卓QT-8D発売
〜業界動向〜
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- 卓上式電子計算機は1964年頃よりキャノン、シャープ、カシオ、ビジコン等より続々登場、 価格は大体20〜30万円であった。
- 1960年代後半になるとシャープ、カシオ、ビジコン等が個人用の電卓を販売、「MOS IC→ CMOS IC→ One chip
CMOS IC」の流れが始まった。
- その中で、シャープは1969年MOS ICで米国Rockwell社製を使用、ビジコン社は1971年 MostekのOne chip
LSIを使った世界初のOne chip 電卓を発表、そしてTIは同じ1971年 TMS105というOne chip LSIを国内で販売、これは36社の顧客を得る大ヒットLSIとなった。
- その後、国内メーカのLSI が台頭、日本国内での電卓用LSI共同開発が進み始め カスタムLSIが伸びてきた。これは電卓市場の競争激化とカスタムLSI使用による製品の性能、コストのメリット訴求にあった。
- 共同開発の例としてはNECとカシオ、東芝とシャープ等があった。特に東芝はこれを機にCMOS LSIの量産技術を確立、1970年代後半ではNEC,
日立に次ぐ業界3位の地位を固めた。
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1960年代後半の電卓、ICメーカ一覧 |
電卓メーカ |
シャープ、キャノン、東芝、日立、ソニー、カシオ、リコー、三洋等 |
ICメーカ国内 |
NEC、日立、東芝、三菱等 |
IC メーカ海外 |
TI、FC、Motorola、Sygnetics、Philco-Ford、Rockwell等 |
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【参考文献】
1. 日本IC産業の発展史 金 容度著
2. 電子立国 日本の自叙伝 電卓戦争 NHK
→ https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2011034630SA000/?spg=P200900045400000
3. 一国の盛衰は半導体にあり 牧本 次生著
4. 物つくりの変革 田中 栄 report.
5. 岐路に立つ半導体産業、佐野著
6. この国のけじめ 藤原正彦著
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【最終変更バージョン】 rev.002 2015/6/16
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