1980年
高放熱FPG開発
〜パッケージング〜



日立製作所は、1980年大型電子計算機用LSIをバイポーラ型で設計しM-200H/280Hなど大型電子計算機に適用した。このLSIは、遮断周波数10数GHz、出力ピン数最大1000ピン、消費電量約100Wであり、パッケージには表面実装型アルミナセラミック基板の裏面に銅放熱部品が銀蝋付けされ、この部品にアルミの放熱フィンが取り付けられた。その後原価低減を目的として低融点ガラスで封止する方式なども開発された。

下図の中央が放熱フィンを付ける前の160ピン多層配線セラミックパッケージ、右側が放熱フィンを取り付け品、左側が低融点ガラス封止品である。LSIの消費電力は6Wであった。
 このLSIを実装した大型計算機は、空冷ながら当時最高速性能を実現していた。このパッケージ実装方式はM−680H機にも引き継がれて空冷機時代をリードした。


【参考文献】
中沢喜三郎;「HITAC M-200H汎用超高速処理装置 日立評論Vol.61 No.12(1979−12)
   http://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/1979/12/1979_12_02.pdf     
小高俊彦他;「大型コンピュータの実装とLSI」研究開発小史第1巻、日立返仁会


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【最終変更バージョン】
2015/6/5