1968年
Intelの設立
~業界動向~
1968年、Robert NoyceとGordon MooreはFairchildを退社してIntelを設立した。コンピュータの磁気メモリを半導体ICメモリに置き換える事業を目標にした設立であった。ノイマン型コンピュータは紙テープを前後に送りパンチしてその穴を読み取るチューリングマシンと等価であるが、紙テープにあたるメモリが未だIC化されずに残っていたからである。そこをMOS IC技術によって実現しようとするチャレンジングな試みであった。
翌1969年には256bit MOS-SRAM (SRAM1101)を発売し[1]、1970年には世界初の 1Kbit DRAM (1103) [2], 1971年にはEPROM (1702) と次々にMOSメモリを発売した。いずれもその後のコンピューティング用メモリの方向を決定づけるイノベーションであった。特にDRAMはIBMがメインメモリへの採用を決めたことから急速に大きな市場へと成長していった。
1970年にはビジコンから電卓用チップセットの開発依頼があり、コンピューティング用MOS ICを目指す企業として引き受けた。ここから1971年にマイクロプログラム方式のMPU (4004)が誕生した[3]。これもその後の巨大なMPU市場に成長してゆく一大イノベーションであった。
このDRAMとMPUの登場によって、後に1971年はVLSI元年とも呼ばれるようになった。DRAMについては4kb世代には多くの企業が参入して激しい競争になり、1985年に事業撤退することになったが、メインメモリのDRAMはIntelが主力にしたMPU事業と密接に関わるためDRAM標準仕様の決定には大きな影響力を持ち続けた。そしてムーア則を維持する半導体プロセス世代の交代の技術面においても、常に先導的な役割を果たすようになった。
【参考文献】
- 日本半導体歴史館 集積回路 1970年代 SRAMの発展
https://www.shmj.or.jp/museum2010/exhibi724.htm - 日本半導体歴史館 集積回路 1970年 1KビットDRAMの開発(米国 Intel)
https://www.shmj.or.jp/museum2010/exhibi738.htm - 日本半導体歴史館 集積回路 1971年 4ビットマイコンの製品化(米国Intel)
https://www.shmj.or.jp/museum2010/exhibi725.htm
Ver.001: 2026/2/1
