1960年代

コンタクト露光装置

〜装置・材料/リソグラフィ〜


IC製造における最初のウェーハ露光は、ウェーハに塗布したフォトレジストにステップ・アンド・リピートカメラで転写する方式であった[1]。ステップ・アンド・リピートカメラによる露光は1チップづつ繰り返し露光するため生産性が低くいので、ステップ・アンド・リピートカメラで透明ガラス板に反転パターンを繰り返し転写したフォトマスクを作成し[2][3]、これをウェーハに密着させて水銀ランプ光を照射して再反転する一括露光方式がとられるようになった。フォトマスクをウェーハ上のフォトレジスト[4]に密着させるので、コンタクト露光と呼ばれた。

露光装置は半導体各社がそれぞれ自作していたが、半導体市場の拡大とともに、1965年にKuliche & Soffaが市販し、その後Kasper、Cobiltなどが続いた(図1)。ウェーハを真空チャックで平らに固定し、フォトマスクをウェーハに密着させて固定台をXY方向に手動で移動させる機構および位置合わせ用の分割視野顕微鏡を備えて、水銀ランプ光を投影レンズを通して照射する装置である。複数のフォトマスクの位置合わせをする機能から、アライナーとも呼ばれた。


図1 Kasperアライナー


[参考文献]
[1] 半導体歴史館:1950年代後半:ステップ・アンド・リピートカメラ
[2] 半導体歴史館:1961年:フォトリピーター
[3] 半導体歴史館:1960年代前半:フォトマスク製造用縮小カメラ
[4] 半導体歴史館:1960年代:ネガ型フォトレジストの展開


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